「昔ケガをした場所が、最近また痛む」
「治ったはずなのに、同じところがうずく」
そんな経験、ありませんか?
実はこれ、とてもよくあることなんです。
筋肉や関節、靱帯などの組織は、一度ケガをすると
元通りの状態に完全に戻るのは難しい
と言われています。
その理由と、今後の身体との向き合い方について、少し詳しくご説明します。
「修復」はしても「再生」はしない
筋肉や靱帯、腱といった組織は、ケガをするとある程度は自然に回復します。
しかし…
- 繊維が元のように整った形では再生されにくい
- 傷跡のように繊維が不規則に修復される(線維化・瘢痕化)
- 弾力や強度が少し落ちることがある
そのため、100%のパフォーマンスに戻らない可能性が高くなります。
たとえば、プロスポーツ選手がケガのあとに再発を防ぐために入念なケアを続けているのも、このような理由からです。
同様に、足首の捻挫を繰り返す人や、肉離れを繰り返す人、昔痛めた肩をかばっているうちに背中や首までこわばる人もよく見られます。
ケガのダメージは“蓄積”されていく
もともと筋肉の状態が「100」だったとして、ケガや使いすぎで「95」になり、治療しても「98」までしか戻らない…ということが少なくありません。
さらに、同じ場所を繰り返し痛めると、「97」「96」…と、少しずつダメージが蓄積されてしまうのです。
こんなふうに、少しずつ元の状態から離れていくのが現実です。
たとえば…
- ギックリ腰を何度も繰り返すと、以前より治りが遅くなる
- 寝違えが癖になり、朝起きるたびに首が動かしづらい
- 膝の痛みが一度引いても、階段や正座でまた痛みがぶり返す
こうした状態は、筋肉や関節にダメージが少しずつ蓄積されている証拠です。
体は“消耗品”です。だからこそ「予防」が大切
私たちは車や家電には定期的な点検やメンテナンスをしますが、自分の体には意外と無頓着になりがちです。
体も同じように、年齢とともに傷みやすくなり、回復にも時間がかかります。
- 小さなケガの積み重ねが大きな不調に血行不良や慢性炎症が組織の質を悪化させる
- 年齢とともに治りが遅くなる
- 睡眠不足やストレスが筋肉の回復を妨げる
- 運動不足で筋肉の柔軟性・代謝が低下する
つまり、「何もしない」ことが一番のリスクになることもあるのです。
「紙の折り目」と同じ。一度できた“クセ”は残る
紙を折ってから伸ばしても、よく見ると折れ目が残りますよね。
体の組織もこれと同じ。回復はしても“完全に元通り”にはならないのです。
- 一度捻った足首が不安定になり、何度もくじくようになる
- 昔の肉離れの後、寒くなると違和感が出る
- 骨折した手首が、重いものを持つと再び痛みを感じる
こうした「クセ」や「古傷」が、体のバランスを崩し、別の場所に負担をかける原因になります。
「ちょっと気になる」は体のサインかも
- 「なんとなく腰が重い」
- 「肩のハリがいつもより気になる」
- 「膝がギシギシするような感じがする」
- 「最近、寝ても疲れが取れにくい気がする」
これらは、体が“そろそろ不調が出そう”とサインを出している状態です。
そのまま放置していると、ある日ドンと大きな痛みになって現れることも…。
「まだ痛くない」今こそ、ケアをはじめよう
当院では、痛みの治療だけでなく、再発予防や体のメンテナンスを目的とした施術も行っています。
- 「ぎっくり腰を二度と繰り返したくない」
- 「肩こりを慢性化させたくない」
- 「運動不足だけど、ケガをしにくい体にしたい」
こうしたお悩みに合わせて、今の体をよりよい状態に整えるケアをご提案しています。
「もう痛くないから通わなくてもいい」ではなく、「痛くならないように整えておく」。
これが、これからの体との賢い付き合い方です。
お体のチェック、ご相談ください
ちょっとした違和感を放っておかず、早めにケアをすることが大切です。
気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。
定期的なメンテナンスが、あなたの健康を長く守ってくれます。